メカニカルインジェクション 

こんばんは^^
WERKEの敷地内にある3本の桜のうち1本が満開です。

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暖かくなったんですね。
以前にも紹介しましたが、この木は5月になるとさくらんぼの実をつけてくれます^^
小ぶりですが甘酸っぱくて美味しいんですよ。


さて、今日は前回に続きインジェクションについてお話します。
ガソリンインジェクションの初代になるメカニカルポンプ式をちょっとご紹介。

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この写真は1961年からメルセデス220SEに採用されたメカニカルポンプ。
WERKEからドイツ本国に送ってオーバーホールされたものです。
新品同様になるのは当たり前ですが、冷間始動時の燃料補正やアイドリングからフルスロットルまでのすべての状態での調整がされた状態で戻ってきます。

このポンプはメルセデスに詳しい方でもあまり見かけないものではないかと思います。
ちょっと見えにくいですが、ノズルに送る吐出口が2つしかない2プランジャタイプです。
エンジンは6気筒なので途中でそれぞれのラインが3つに分けられます。

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上が3つに分けるディストリビューターです。
この機構はあまりにも原始的すぎて、定期的にメンテナンスしてやることが必要です。
それはオリフィスという小さな穴をそれぞれのラインに設けそこにガソリンを通すことによって、3本のノズルに均等量を送るようにしてあるため、その小さな穴に不純物などが付着するとガソリン量のバランスが崩れエンジン不調になってしまうからです。
ご存知のようにガソリンには多くの添加剤が含まれています。
長い間エンジンを掛けない時などにその添加剤が凝固してしまうことが原因の一つにもなりますね。

そして1965年から250SEなどに6プランジャタイプが採用されるようになっています。
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このメカニカルポンプはディーゼルエンジンのインジェクションポンプの発展させたもので、機構が非常に緻密に設計されていて、これを考えた技術者にはほんとに関心させられます。
ディーゼルエンジンでは基本的に燃料の増減だけをコントロールすればいいのに対して、ガソリンエンジンでは吸入空気量と同じ割合のガソリン量を噴射する必要があるため、空気量を測定する機構の無いメカニカルポンプ式はスロットル開度とエンジン回転数のバランスだけではなく、水温や気圧に応じてガソリンの量を決めなければならず、それらを電子制御ではなく機械式にコントロールする複雑多岐の機構が備わっているのです。

その心臓部がこれ。
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回転数に応じて遠心力で開く機構のガバナです。

そしてスロットル開度と回転数に応じて噴射量を決める三次元カム。
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基本噴射量に気圧や温度に応じて補正するカム。
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すべての情報から最終的に噴射する指示をするプランジャ。
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いったい誰が考えたんでしょう!?
すごいですね^^

最後にガバナが実際に開く様子を見てみてください。
僕が撮影したあまり見ることができないレアな映像だと思います。
 



そしてこのガバナはアイドリングから高回転まで、3段階に分けて調整することが可能です。
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燃費が極端に悪いなどの症状がある場合、一度ご相談ください。

今回はがんばりました!!
では、また^^




[ 2010/03/16 22:33 ] ちょっとお話 | TB(0) | CM(4)
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