バルブステムシール Part2 

暑いですね~
工場で作業していると頭がボォ~としてくるので、事務所に入って涼みながらブログを書いています。
image-2 image-1
イメージで撮影したものです。
WERKEの看板を改めて眺めてみて、僕達には特に違和感を感じないのですが、知らない方々には独特なイメージなのではないかと思います。
あまり馴染みのないスペルとミスマッチな建物・・・
何方か感想をお聞かせくださいませ(^O^)

さて今日は前回の続きでバルブシールの交換です。
通常ならばシリンダーヘッドを取外しての作業というのが多いと思うのですが、メルセデスの場合はヘッドを外さずに作業することができます。

この作業でのポイントはピストンを上死点にすることですね。
バルブスプリングを外してしまうために、バルブがシリンダー内に落ちてしまうことを防ぐためです。
それに加えてプラグ穴よりエアー(圧縮空気)を入れ、バルブが閉じた状態で固定するようにします。 seal-5

ということはクランクシャフトを回しながら1気筒ずつ作業するということですね。
作業工程としては1番の気筒から点火順序の順に作業していきます。
seal-13
写真はM103 6気筒エンジンなので、1-5-3-6-2-4 の順ですね。
ここで気を付けるのが作業する気筒の上死点をピタリと合わせてやらないとエアーを入れた時にクランクが回ってしまうことがあるので、タイミングダンパーを見ながら正確に合わせてください。

1番のタイミングは当然0°
次はこのエンジンでは5番ですが、さて何度が上死点になるでしょう。
6気筒なので120°ですね。
次の3番は240°と順番に作業します。

ちなみに4気筒エンジンでは180°ごとに、メルセデスのV8エンジンでは90°ごとになります。
V型エンジンではシリンダー角度により異なるのでそれぞれ確認してください。

メルセデスでは整備性を考えてありますから、タイミングダンパーに上死点の角度が記載されています。

バルブスプリングを外します。
seal-4
専用の工具があれば簡単ですが、市販のもので代用しても問題ありません。
seal-3
ステムのバルブコッターをマグネット等で外せばスプリングが外れます。

後はシールを交換するだけ。
パチンとハメてあるだけですから、簡単に交換できます。
seal-2

できればシールを外した時にシリンダー内に入れていたエアーを抜き、バルブをフリーにしてガイドとのガタを確認してやりたいですね。
あまりにも大きいようならガイドの交換を検討しなければなりません。

作業的には簡単ですが、かなり手間な作業ですからショップではそれなりの工賃がかかると思います。
それでもバルブシールは消耗品と考えて、できるだけ早いめの作業をお勧めします。

[ 2007/06/26 16:37 ] 整備 | TB(0) | CM(1)

バルブステムシール 

せっかくの日曜日なのに大阪は一日中雨。
それでも空をみるとかすかに夕焼け色。そろそろ雨が上がるのでしょうか。
天気のいい日にはこんな空が見えます。
redsky
普段はきれいな夕焼けやな~と感傷に浸ってますが、写真で見ると電柱がえらく気になりますね。
電柱がある風景って日本独特のように感じてしまうのは僕だけでしょうか。

さて今日はバルブステムシールについてご紹介します。
seal-12 seal-1
インテーク、エキゾーストバルブのステム部分からシリンダー内にオイルが入らないようにするためのシールですね。
このシールが悪くなるとエンジンオイルが燃焼室に入り燃えてしまい、エンジンオイルがどんどん減るという症状(オイル下がり)になります。

一般的にはマフラーから白煙が出るので、オーナーの方は異常に気付くとは思うのですが、最近の車はマフラーに触媒が付いているのでかなりひどくならないと白煙が出ません。
これが非常に問題なんです。
メルセデスでは'86以降の車にはオイルレベルの警告ランプが付いてきましたが、それ以前の車はプレッシャーゲージしかありません。

ある日ふとオイルプレッシャーゲージ(油圧計)が上がっていないのに気付くということになります。
残念なことにプレッシャーが上がらないということはエンジンオイルが無いということで、エンジンが潤滑されていないということになり、もういつ焼付き起こすかわからない状況なのです。
いやもうすでに一部が磨耗してしまっているかもしれません。

seal-10 seal-11
これはロッカアームのカムシャフトとの接触面ですが、まさに先ほど説明した状況で削れてしまったものだと思われます。
この状況ですとロッカアームだけではなく、カムの方も当然削れてしまっていますからカムシャフトも交換しなければならなくなります。
そうなると高額な修理代がかかってしまうことになるでしょう。

seal-9
これはオイル下がりを起こしているエンジンのプラグの写真です。
こうなるときれいな火花が出なくなりエンジンの調子が悪くなります。

ここで僕が不安に思うのが、プラグにこれだけの不純物が付くのだから、先ほどお話した触媒にも相当な量の不純物が付いていると思うのです。
そのままにしておくと触媒が詰まってしまう可能性もありますよね。
そうなるとパワーはなくなるし、燃費は悪いしと悪いことばかりになってしまいます。

バルブシールは材質がゴムなので、ある程度古くなった車のほとんどは劣化していると思われます。
走行距離にもよりますが10年以上の車は要注意でしょう。
オイルレベルは常に確認してくださいね。

seal-8
劣化したシールと新品のシールを並べてみました。右側が新品です。

劣化したシールは弾力がなくプラスチックのように硬くなり、内径も大きくなってしまっています。
写真では分かりにくいのでノギスで測ってみました。
seal-6 seal-7
大きさだけではなく弾力がなければシールの役目をしませんから、このように大きさを測っても無意味なんですが、目安として考えてくださいね。

年数だけではなく走行距離も多くなっている場合は、バルブガイドも磨耗してしまっていることもあります。
ガイドとのガタが大きくなってしまっていると、シリンダーヘッドを外してガイドを交換しなければならなくなりますが、多くはシールの交換だけで済むことが多いと思います。
シールだけならそれほど費用もかからないので、オイル消費が多くなってきたなら早い目に修理してくださいね。

次回はシリンダーヘッドを外さないでバルブシールの交換するとことをご紹介します。(^o
[ 2007/06/24 20:47 ] 整備 | TB(0) | コメント(-)

エアサス コンプレッサー 

メルセデスベンツのW109やW112、もちろんW100はエアーサスペンションになっています。
このサスペンションで苦労されている方も多いと思います。

今回は300SEL3.5ですが、コンプレッサーの機能不良で車高が上がらなくなってしまった車をちょっと紹介します。
エアサスの故障で困るのは車高が下がってしまうとハンドルがほとんどきれなくなり、車を動かせなくなってしまうことです。

今回のようにコンプレッサーの機能不足の場合は、左前のフェンダー内にあるエアータンクに直接エアーを入れてやれば応急的に車高を上げてやることができます。
comp-12

写真の丸印のところにタイヤと同じサービスバルブが付いているのでそこから入れることができます。
充填圧力は8kぐらい入れなければなりませんから、人力による空気入れではちょっと無理かもしれませんね・・・いや~頑張ればいけるかもです(^^)

さてコンプレッサーを外し原因を調べてみます。
このコンプレッサーはヘッド部分のガスケットは部品供給されていますが、内部の部品の供給はありません。
クランクやピストン関係がダメになるとアッセンブリ交換しかありませんから要注意ですね。
comp-11

写真はコンプレッサーのヘッド部分を分解したものです。

幸いこのコンプレッサーの不具合は排出弁の錆によるものだったので写真のように錆落としと研磨で機能が回復しました。
構造からしてどうしても錆からは逃げられないので、もし余裕があるなら定期的に分解してやることで寿命を長くすることができるかもしれませんね。

エアサスに関しては他のトラブルが多くありますから、またご紹介いたします。(^O^)/
[ 2007/06/22 21:38 ] W109 | TB(0) | CM(0)

メルセデス W112クーペ 

SEクーペ・・・オールドメルセデスのファンにはたまらないこのスタイル。

rin tsutsu matsu

このスタイルは1960年から1971年まで生産されていますが、1969年にフロントまわりなどのマイナーチェンジが施され、顔つきが変わっています。
V8-3.5Lのエンジンが搭載されてグリルの高さを低くできるようになったといわれています。
tsutsu-2 matsu-2
どちらがお好みですか?
旧車ファンとしては古いほど魅力を感じるものなのではないでしょうか。

さて、今日はその中でもめずらしいW112 300SEクーペをちょっとご紹介します。
上の3台のうち一番左が300SEクーペですが、他の2台と比べるとサイドにメッキモールが付いていたり少し豪華ですね。
エアーサスペンションになっていて当時は最高級車として扱われていたのでしょう。

1962年~1967年まで生産されていますが、他のクーペに比べると非常に少ない台数しか生産されていません。
初代SEクーペ W111 220SEクーペが1961年~1965年で14,173台(他カブリオレ2,729台)に対して300SEクーペはたったの2,419台です。(他カブリオレが708台)すごく珍しい車ということになりますね。

嬉しいことにその300SEクーペが、なぜか3台もWERKEに入庫しています。
factry-2 factry-3 factry-1
日本に入ってきている300SEクーペがいったい何台あるかわかりませんが、かなり少ないのは確かでしょう。
その10分の1でもWERKEで面倒見てみたいものです(^^)


[ 2007/06/15 21:59 ] W112 | TB(1) | CM(0)

オシロスコープ Part3 

今日はオシロスコープの一次波形を説明したいと思います。

ところでWERKEのホームページに新商品が追加されたのをご存知ですか。
前にもブログでちょっと紹介しましたが、非常にいいものなので一次波形を見ながらもう一度詳しくお話したいと思います。

oscillo-12
この写真は6気筒エンジンのポイント式イグニションの一次波形です。
カメラを構えている怪しい姿が映りこんでいますが、WERKEの名カメラマン加藤氏ですv(__)v

見た感じは二次波形とほとんど同じですが、表示されている電圧はずっと低く基本的にはバッテリー電圧を見ています。
それでも下の写真の一番高く表示されている所で300V程度もあります。
この高い電圧はポイントの接点が離れた瞬間に誘導起電力によって電圧が急激にあがってしまうもので、接点を劣化させる原因の一つです。
oscillo-15
一次波形で重要なのはこの高い電圧ではなく下のほうにちょっと上下している波形のほうです。
oscillo-14
1気筒分の拡大写真です。
黄色の部分がポイント接点が離れている状態でバッテリー電圧(約12V)。
赤い部分が接点が閉じている状態で0Vになり、この長さをドエルアングルで表します。
写真の波形を正常な状態として、乱れた波形や各気筒の長さに差がないかなどを確認します。

各気筒の波形の長さに差があるようなら、気筒ごとのイグニションタイミングが異なっているということになります。
ポイント点火式では回転軸のガタなどでどうしても多少のズレがあっても仕方ないことになりますね。

そこで新商品の紹介です。
ポイント式の弱点をほとんど解消してくれ、うれしい機能を備えています。
一次波形を比較してみてください。
oscillo-13
ポイント式では大きな上下に揺れる波形があったのがこのシステムにはほとんどないほど安定しています。
oscillo-18
ここでの大きな違いは接点の閉じているドエルアングルの違いです。
この写真はアイドリング時のものなのですが、ポイント式ではドエルアングルはもちろん固定ですから、アイドリング時でも高回転時でも同じです。
高回転時に失火しないよう充分な電力量を確保するために、閉じている時間を長くとってあるのです。

ということはアイドリング時では不必要にコイルに電流を流していることになり、コイルの加熱につながって能力の低下を起こしてしまいます。
このシステムは回転数に応じて最適なドエルアングルに調整してくれます。
oscillo-17
テスターで確認してみます。
右が回転数、中央がドエルアングルです。
oscillo-16

イグニションタイミングのバラつきも改善されています。
実験のビデオがあるので見てみてください。

まずポイント式テストMovie

ピックアップコイルによるフルトラ式テストMovie

123ignitionシステムテストMovie

その他エンジンが回転していないときの電源カットオフ機構など多機能です。
ディストリビューターの内部にフルトラ機構が組み込まれているので、取り付けはディストリビューター本体を換え、イグニションコイルの+-にそれぞれ配線するだけ。
エンジンに応じて16種類の進角特性を写真の穴の部分で設定できます。
123-1


現在のところ4気筒と6気筒のタイプしかありませんが、エンジンも安定し非常にお勧めです。
WERKEでも販売できるようになりましたので、お問い合わせください。

[ 2007/06/12 17:07 ] ちょっとお話 | TB(0) | CM(0)
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