ATミッション 

今日はおもしろいお問い合わせをいただいたので、ここでご紹介したいと思います。

先日ご紹介したブログW113 280SL ミッションオーバーホール
こちらからのお問い合わせです。内容は

「AT(K4A040)の図(貴社ホームページ、W113.280SL、ミッションオーバーホールの巻き。掲載の図)についての質問ですが、ブレーキバンドB1.B2.B3とありますが、これはどのような作用があるのですか?故障すると、どういうった症状がでますか。またブレーキバンドの調整とは、どこをどのように調節するのですか?ATF交換時に出来ることなのでしょうか?
お忙しい中、大変申し訳ございませんが、まったくのシロートなもので、説明のほど、よろしくお願いします。」

ご指摘の図はこれですね。
80617-11

このご質問にお答えしたものです。
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○○様

ブログを見ていただいて有難うございます。
また深いところに興味を持たれたんですね。

B1,B2,B3の他にK1、K2というのがあると思いますが、BはバンドでK(ドイツ語でKupplung)はクラッチの略になります。
この5つのブレーキとあとワンウェイクラッチ1つのうち2つのブレーキの組み合わせを使って変速していくのです。
バンドの役目はミッションボディとギヤを固定する役目をし、クラッチはギヤの回転を止めることで変速しないようにします。
わかりやすいようにK4A040の変速パターンを紹介しておきますね。

1速はB2バンドとワンウェイクラッチ。ちなみにギヤ比は3.98
2速はB1とB2。ギヤ比2.39
3速はK1とB2。ギヤ比1.46
4速はK1とK2。ギヤ比1.00 トップギヤでは変速なしの直結になります。
バックがB3と1ウェイクラッチで5.47
となってます。

ミッションが滑るという故障はこれらのブレーキが磨耗してしまって固定できなくなり、エンジン回転が伝達できなくなることをいいます。
僕がATミッションを説明するときによく使う例えとして、「ブレーキパットのようなものがたくさん入っていて、どのブレーキをかけるかで変速していくんです」と説明するんですが、ご存知のようにある程度距離を走ればブレーキパットは磨耗します。
そうなんです。ATミッションは消耗品なんです
長く乗られる限りいつかはOHしなければならないのですから、もう駄目だというのではなく車検にでも出すような気持ちで考えていただければいいのではないでしょうか。

バンドやクラッチのクリアランスを外部から調整することはほとんどできません。一部B3だけは可能なものもあります。
ただし各ブレーキバンドを作用させる油圧はATミッションのタイプによって多少違いますが、外部から調整することができます。
調整方法を文章で説明すると長くなるので、またの機会に写真をつけて説明しますね。

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せっかくなのでこちらでご紹介しました。
参考になればうれしいですね。

[ 2008/08/03 22:06 ] 問い合わせ | TB(0) | CM(0)

kジェトロニックのウイークポイント 

昨日は大阪もすごい雨でした。
みなさんの地域は大丈夫でしたか?
大雨の被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
幸いここWERKEは少し高い位置にあるせいか川の氾濫を気にする必要はないようですが、天気が変わりやすく雨が多いような気がします。
日中の猛暑の時に涼しくなるようなちょうどいいぐらいの雨なら歓迎なんですけどね。

さて、今日はドイツ車で多く採用されているKジェトロの弱点ともいえる故障があったので少しご紹介しておきます。
80729-1
KAインジェクションとも呼ばれるこのインジェクションは、強力なフューエルポンプからの高い燃料圧力を利用して燃料制御のほとんどを電子制御ではなく機械的に行っている非常に画期的なシステムです。
僕がいつも画期的という表現をするこのシステムのいいところは、今の車に多く使われているコンピューター制御のようにどの部品が壊れてもエンジンがかからなくなるのではなく、燃料ポンプさえ正常に動いていればエンジンはかかっているというところでしょうか。

メルセデスの魅力の一つとして僕が感じるのは、故障はしてもなんとか乗って帰れるというものではないかと思います。
他にも例を挙げるとすると、まずはヒーターバルブ。
お国柄とんでもなく寒くなる地域、ヒーターの制御が壊れたらバルブは全開となり極寒でも大丈夫。暑ければ窓を空ければいいとの考え方。
ブレーキのオイルラインは2系統、一つのラインでオイル漏れがあってもなんとかブレーキは効きます。
スターターモーターの故障、古くからATミッションを採用しているメルセデスはATの油圧ポンプを出力側にも付けることで、いわゆるエンジンを押し掛けできるようになっています。

また話が逸れてしまいましたが、そんな画期的?なKジェトロにもこんな弱点があるんです。
細かい金属バルブによる機械的制御をしているために、不純物に弱いのです。

一番の大敵は水ですね。
燃料タンクには必ずといっていいほど水分が混入します。
空気中の水蒸気がタンク内で水滴になることが原因です。
これをどうやって取り除くかなのですが、基本的にはどんどん走ってどんどん燃料と一緒にエンジンに送ってしまうのがいいでしょう。
止まっている時間が長い時は、燃料タンク内の空間をできるだけ少なく(満タン)にしてやることで水分の混入は少なくなります。
混入した水がフューエルライン内で長時間滞留するとバルブ類にサビが発生することがありますから注意したいですね。

水抜き剤は基本的にアルコール系なので、多用すると逆効果になりかねませんから注意が必要です。

問題は今回の故障・・・・
僕らの中では分解はタブーとされていたフューエルディストリビューター・・・・
壊れてしまっているものを治すことができないかと、いわばパンドラの箱を開けてみました。

80729-2

精密機械のはずの中はこんなことになっていました。
80729-3 80729-4

結晶化してしまった不純物。。。
もちろんガソリンはフィルターでろ過されているはず・・・
80729-5 80729-6

この結晶はガソリンに溶け込んで流れてきたものに間違いはないでしょう。
80729-7 80729-8

ガソリンに溶け込んで・・・・
考えられるのは添加剤しかありませんね。

もちろん添加剤にはいいものもありますから使用されることを否定はしませんが、WERKEではガソリン添加剤に限らず、添加剤をお勧めすることはほとんどありません。

みなさんもいろんな商品がある中から、これはというものを選んで使用してくださいね^ ^

[ 2008/07/29 23:02 ] 故障診断 | TB(0) | CM(2)

メルセデス純正パーツ Part4 

ジメジメした梅雨が明けたのはいいのですが、いきなりの暑さに作業着は汗でビトビト。
雨でビトビトになるのとどちらがいいのか考えてしまいますね。
最近はもっぱら単車で通勤してるんですが、帰宅途中でとんでもない豪雨に遭ったのもかかわらず気持ちいいと感じてしまった僕はちょっと変態なんでしょうか・・・心配・・・

さて今日はメルセデス純正パーツの第4弾。シフトレバーのガタについてです。
以前シフトリンケージのブッシュの交換をご紹介しました。
メルセデス純正パーツ Part3

ブッシュを交換したのにまだガタがある・・・なんてときはシフトレバー自体のブッシュがダメになっていることがあります。
80721-1
写真は280SEクーペ3.5のシフトレバー部です。
シフトゲージのハウジングを取外すと・・
80721-2 80721-3
写真ではわかりにくいですが、シャフトの両側のブッシュがなくなっていますね。

さっそく取外して分解。洗浄しました。
80721-4
旧車メルセデスのすごいところは、こんなものまで分解できるようにしてあります。
長く乗ってくださいという考え方が嬉しいですね。

ということで、今日の純正パーツの一つめ。
80721-5
シフトレバーブッシュ。。
80721-7 80721-6
これでシフトパターンにきっちり決まる。
いい感じです。
80721-12


それでは、今日の純正パーツ2つめ。
80721-8
そうです。
探しても手に入らなかった3.5用のシフトゲージプレート!!

W113のSLのものは以前から供給されていましたが、このプレートは本国クラッシクセンターにも無く、
今回、WERKE加藤のドイツ出張で手に入れてきたものです。
「純正」?と聞かれるとちょっと怪しい・・という感じですが、VDO製で元のものとまったく同じものです。

80721-9 80721-10
どうしても力のかかる部分。このように欠けてしまうことが多かったのですが、これで一安心ですね。

80721-11 80721-13
これでスッキリしました。

ただこのメッキのハウジングは残念ながら部品供給がありません。
なんとか作れないかと試行錯誤中です。
もし入手できるようになれば、大きさ的にW111やW109だけではなく、W116やW123、W114のフロアシフトゲージに使えるようになるはずです。
メッキのシフトゲージ・・・・想像するだけでいいでしょう?

ちなみにこちらはW113のシフトゲージです。
80721-14 80721-15

ではまた(^ ^)v
[ 2008/07/22 22:17 ] 部品 | TB(0) | CM(0)

メルセデス モデル番号 Part2 

今日はモデル番号の続き。
「201***」から

80708-1 80708-2 80708-3

このあたりになるとWERKEの取扱い車種とは程遠い年式ですね。

80708-4 80708-5

ステアリングのリビルトギヤボックスだけはこのあたりの年式のものも取扱っているので、少しは知っているモデルもあります。

80708-6 80708-7


以上がEPC上で検索できる乗用車になります。
画像を保存しておけば便利に使うこともできるかもしれませんよ。
GクラスやVクラスなどは別のカテゴリになるので、また改めてピックアップしますから待っててくださいね。

[ 2008/07/08 20:31 ] 資料 | TB(0) | CM(0)

メルセデス モデル番号 

今日はちょっとマニアックな資料をご紹介します。

以前にも「メルセデスの車台番号の意味」http://diewerke.blog87.fc2.com/blog-entry-119.htmlを ご紹介していますが、今回はメルセデスの車台番号WDBに続く6桁の数字で表される車種の一覧を紹介しますね。

まずは「100***」から
画像にしましたから、拡大して確認してください。(ブラウザによっては縮小表示されて文字がつぶれてしまうこともありますから、オリジナルの大きさになるようにしてください)
80702-1
左の6桁が車台番号の最初の数字6桁で、日本では車検証の型式に記載されているハイフン「-」後の6桁数字と同じものになります。
右に記載されているのが車種です。

80702-2 80702-3 80702-4

まだまだあります・・・
ご自分の車種はありましたか?

80702-5 80702-6 80702-7

この資料を作るのにはかなり時間がかかってしまうので、続きの「201***」は次回にします。
お楽しみに^ ^
[ 2008/07/02 16:52 ] 資料 | TB(0) | CM(2)
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